変形性膝関節症と骨盤アライメントの関係性について
皆さんは、変形性膝関節症というと何を想像されますでしょうか?
主訴としては、膝の荷重時痛や、膝の熱感、腫脹、発赤・・様々です。
変形性膝関節症の理学療法というと、
大腿四頭筋の筋力強化、ハムストリングス(ももの裏側)のストレッチといったところが主流でしょうか。
本日は、そんな膝関節症のリハビリに、もっと重要かと思われる評価のポイントをお伝えしようと思います。
今回のキーワードは“姿勢”についてです。
骨盤が後傾されている方、下降性の運動連鎖が引き起こされます。
骨盤の後傾→股関節伸展・外転・外旋→膝関節屈曲・内反・内旋→距骨下関節回外
その場合、膝はO脚になりやすいということです。
O脚が原因で膝の荷重時痛がある人に大腿四頭筋の筋力強化を一生懸命したところで、姿勢が変わらなければ・・・骨盤の評価もしてみてください。
”老化による姿勢の変化としては,円背,股関節屈曲位, 膝関節屈曲位,腰椎後弯 がある。これらは筋力の低下,骨の変形,関節の変形により生じる。” といった報告もされています。
その他の対応としては、コルセットを装着することもアリかと思われます。
コルセット着用により、腹腔内圧の向上、骨盤の前傾→膝のO脚が改善
こういった良い下降性の運動連鎖が起こる方も多いです。
引用文献)丸山仁司:老人の評価.理学療法科学.12(3):141‐147,1997